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密度汎関数理論と溶液理論を用いた電極電位と電荷移動反応の研究

日程 : 2018年11月20日(火) 4:00 pm - 5:00 pm 場所 : 物性研究所本館6階 第5セミナー室 (A615) 講師 : 春山潤 所属 : 東京大学 物性研究所 世話人 : 杉野修 (63290)
e-mail: sugino@issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

エネルギー問題の解決に向けて燃料電池や Li イオン電池など電気化学反応を利用したデバイスの開発が盛んに行われている. 電極電位は電気化学反応を理解するために導入された概念であり, 電気化学の実験結果を解釈するためには電極電位をもとに考える. しかし, 電極電位をうまく現すために本質的に Grand canonical な系を扱わなくてならないため, 物質計算科学的に困難を伴うことが知られていた.

我々は密度汎関数法の計算に溶液理論を組み合わせた方法(ESM-RISM法)を用い ることで, 電極電位と電子化学ポテンシャルを対応させることが可能であることを示した. [1] セミナーではESM-RISM法 [2] の内容を簡単に説明し, 時間があれ応用事例として Liイオン電池のグラファイト界面の電荷移動反応 [3] の解析結果を紹介す る.

[1] J. Haruyama, T. Ikeshoji, and M. Otani, Phys. Rev. Mater. 2, 095801 (2018).
[2] M. Otani and O. Sugino, Phys. Rev. B 73, 115407 (2006); S. Nishihara and M. Otani, Phys. Rev. B 96, 115429 (2017).
[3] J. Haruyama, T. Ikeshoji, and M. Otani, J. Phys. Chem. C 122, 9804 (2018).


(公開日: 2018年11月13日)