分光器:斜入射分光器
<高輝度光源を用いたスピン分解光電子分光の研究にご興味のある研究者の方々へ>
本グループへの積極的なご参加を歓迎します。
東大物性研 柿崎 kakizaki@issp.u-tokyo.ac.jp までご連絡下さい。
サイエンス、装置、運営方法等に関するご意見もお願いします。
「ユーザーからのコメント」欄に掲載させていただきます。
柿崎 明人 (東京大学物性研究所)
木下 豊彦 (東京大学物性研究所)
藤沢 正美 (東京大学物性研究所)
奥田 太一 (東京大学物性研究所)
原沢 あゆみ(東京大学物性研究所)
尾嶋 正治 (東京大学工学系研究科)
小野 寛太 (東京大学工学系研究科)
斉藤 智彦 (物質構造科学研究所)
仲武 昌志 (物質構造科学研究所)
藤森 淳 (東京大学新領域創成科学研究科)
今田 真 (大阪大学基礎工学研究科)
木村 昭夫 (広島大学理学部)
喬 山 (広島大学放射光科学研究センター)
小森 文夫 (東京大学物性研究所)
須藤 彰三 (東北大学大学院理学系研究科)
坂本 一之 (東北大学大学院理学系研究科)
第1回打ち合わせメモ
日時:2001年10月29日
場所:物性研 A554
出席者:柿崎、木下、斉藤、仲武、木村、今田、藤森、小野、小森、藤沢、奥田
1.本グループの目的とすること、現時点での分光器の仕様、装置を配置する部分の面積、 SuperSOR計画の現状などについて柿崎氏より説明があった。
2.まず分光器のエネルギー領域が、現計画で適当かどうかについての検討が行われた。 その結果以下に示すことが暫定的に決定した。
a. 現在の案ではスピン分解光電子分光ビームラインはU1A(U60)に配置されている。
一方U2Aに計画されている表面反応のビームラインでは低エネルギー(10eV程度)の利用が
表面準位の測定には重要である。U1A(U60)は反射角が大きめで低エネルギー(10から300 eV程度)向き、
U2Aは反射角が小さくとれて、高エネルギーが有利であるので、スピン分解光電子分光ビームラインを
U2Aに、表面反応ビームラインをU1Aにする方針が出された。
b. 電子軌道の変動はギャップ変更などでビームサイズの0.1%程度(ただしサイズ変化は1割近く)
と見積もられているため十分使用に耐えうると考えられるため、分光器の仕様について光の強度を
最大限に得るために入射slit なしのPGMで考えていくという方針が出された。デザインについては
当面SOR施設側でリファインしていく。
c. 測定装置以外に必要な物を検討した。試料作成のためにMBE装置、レーザーアブレーション装置
(それぞれ別チャンバーでRHEED付き)、試料の評価としてSMOKE, オージェ、LEED、STM、
相補的測定装置として、スピン分解IPES, EELS、試料冷却、加熱装置(4から1000 K程度)、
試料の搬送や蒸着源の交換のためのロードロックなどを整備したい考えが各ユーザーから出された。
d. スピン分析装置としては、当面は小型Mottディテクターとし、
その後VLEEDなどのR&Dがうまくいけば改良、改造を考えることにする。
e. 必要とする(目指す)エネルギー分解能はトータルで20 meV程度とする。
そのためには半径100 mm以上の半球型アナライザーがよいのではないかという意見が出された。
f. 一方角度分解測定を行いたいという希望もあるが、上記アナライザーでのどのようにして
角度分解測定をするのかについて、ALSの例や、SLSの例、さらに差動排気を用いてチャンバーごと
回す方法、半球アナライザーごと真空チャンバー内に入れる方法などを検討したが、
どれも一長一短有り結論が出なかったため11/5までに各自検討しとりまとめ役
(奥田(ISSP)か仲武(KEK))のところにメールで連絡することになった。
g. とりまとめ役はそれらの結果を踏まえ11/13までに仕様書のたたき台づくりを行うことになった。