マクロ写真館

 

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ストロンチアン石 / Strontianite
ストロンチアン石 / Strontianite
ストロンチアン石 / Strontianite
SrCO3
高知県佐川町

ストロンチアン石はスコットランドのStrontian村から見出され、1791年に発見地に基づいて学名が命名された。そしてストロンチアン石から元素としてのストロンチウム(Sr)が発見されている。日本において肉眼的に捉えられるストロンチアン石は高知県佐川町に分布するの鳥ノ巣石灰岩から見出されている。この石灰岩は天然タールを豊富に含み、割るたびに熱したアスファルトのような臭いがする。ストロンチアン石は石英や方解石の晶洞中に白色の繊維状結晶が放射状に集合した姿で見出される。

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銀星石 / Wavellite
銀星石 / Wavellite
銀星石 / Wavellite
Al3(PO4)2(OH)3·5H2O
高知県高知市豊田

銀星石はイギリスで発見された鉱物で、その学名は発見者とされる医師の William Wavell (1750-1829)に因んで命名されている。和名は明治期に輸入された標本の特徴に基づいて命名された。風化した堆積岩の隙間や裂傷に産出することが多く、個々の結晶は四角~多角形の柱状形態を示すが、多くの場合で放射状集合体として産出する。高知市豊田では造成工事中に多産したことがある。

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レダー石 / Roedderite
レダー石 / Roedderite
レダー石 / Roedderite
KNaMg2(Mg3Si12)O30
鹿児島県薩摩硫黄島硫黄岳

レダー石はアメリカ地質調査所のEdwin Woods Roedder(1919-2006)に因んで命名された鉱物で、1966年にIndarch隕石から最初に見出された。その後1980年にドイツのBellerberg火山から地球初のRoedderiteが見出されたという論文が公表されている。硫黄島においては、サニディン(白色)の角レキ状集合の隙間を普通輝石(緑色)と共に満たす産状で青色のレダー石が見出されている。レダー石は大隅石や杉石の近縁種で六方晶系の構造を持ち、海外においては六角柱状の結晶が知られている。

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鉄かんらん石 / Fayalite
鉄かんらん石 / Fayalite
鉄かんらん石 / Fayalite
Fe2+2(SiO4)
静岡県熱海市上多賀赤根崎

伊豆半島の付け根に位置する熱海市あたりの地質は主に安山岩であるが、上多賀あたりにごく小規模に玄武岩質の火砕岩が露出している。海岸の転石には多孔質な岩石が認められ、晶洞や裂傷の壁は微細なクリストバル石でびっしり埋め尽くされている。そのなかに黒色米粒状の鉄かんらん石がポツリポツリと埋まっている。学名は発見地であるFaial島(ポルトガル)に因む。赤根崎の鉄かんらん石は内部にライフン石(Laihunite)が生じているとされる[1]。

[1] Sueno S., Matsuura S., Prewiit C.T.(1985) Fe-deficient olivine structure tyoe minerals from Colorado, U.S.A. and Japan. Mineralogical Journal, 12, 376-392.

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クリノクロア / Clinochlore
クリノクロア / Clinochlore
三重県鳥羽市菅島

菫泥石 / Chromian clinochlore
愛媛県東赤石山

クリノクロア / Clinochlore
Mg5Al(AlSi3O10)(OH)8

クリノクロアは緑色片岩中の最も主要な造岩鉱物であり、産地はそれこそ世界中の至る所に存在する。学名には緑色という意味が含まれているが、厚みが薄いと面内はほとんど透明に見える。六角形もしくは三角形の板状結晶が基本で、それが面方向に積み上がった集合体となることも多い。またアルミニウム(Al)が少量のクロム(Cr)によって置き換えられるとスミレ色を呈する様になる。こういったクリノクロアは菫泥石(きんでいせき)と呼ばれ、しばしばクロム鉱床に炭酸塩鉱物と共に伴われる。

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サーサス石 / Sursassite
サーサス石 / Sursassite
サーサス石 / Sursassite
Mn2+2Al3(SiO4)(Si2O7)(OH)3
愛媛県大洲市上須戒鉱山

サーサス石はスイスのOberhalbstein地域から最初に見出され、Oberhalbsteinの別名であるSursassに因んで命名された。低温高圧型変成作用に伴う熱水活動に密接に関連して生成し、アルデンヌ石(Ardennite)ともしばしば共生する。日本でも低温高圧型変成帯である三波川帯からいくつかの場所で見出されており、上須戒鉱山では積み上げられている捨て石の中にサーサス石の結晶が観察される。透明感のあるオレンジ色が特徴となっている。

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氷長石 / Adularia
氷長石 / Adularia
氷長石 / Adularia
KAlSi3O8
三重県鳥羽市加茂鉱山

カリウム(K)を主成分とする長石にはシリコン(Si)とアルミニウム(Al)が規則正しく並ぶ微斜長石(Microcline)と、やや無秩序で並ぶ正長石(Orthoclase)、完全に無秩序で並ぶサニディン(Sanidine)が知られている。これらは基本的には生成時の温度で決まり、低温→高温の環境で微斜長石→正長石→サニディンが出現する。そして氷長石は正長石の亜種として位置付けられており、微斜長石と正長石の中間的な構造的特徴を持つ。つまり正長石よりは規則正しいが微斜長石よりは無秩序なシリコン-アルミニウム配列という微妙な関係となっている。外見的には菱型~封筒状の結晶が典型的で、それが氷のようなヒンヤリとした印象をもつことが特徴である。英名はAdula山地(スイス)で初めに見つかったことに由来する。

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剥沸石 / Epistilbite
剥沸石 / Epistilbite
剥沸石 / Epistilbite
Ca3[Si18Al6O48]·16H2O
愛媛県久万高原町高殿

学名は諸性質が束沸石(Stilbite)に似ていることから、近似という意味のギリシャ語(Epi)を用いてEpistilbiteと名付けられた。和名はこの沸石が薄く割れやすい特徴に由来しており、剥沸石(はくふっせき)と呼ばれている。一方でこの沸石は外見にも特徴があり、封筒状の結晶形となることが非常に多い。ややシリコンに富む組成であり、玄武岩より安山岩の晶洞に産出することが多い。

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フェロジュルゴルド石 / Julgoldite-(Fe2+)
フェロジュルゴルド石 / Julgoldite-(Fe2+)
フェロジュルゴルド石&灰トムソン沸石
フェロジュルゴルド石 / Julgoldite-(Fe2+)
Ca2Fe2+Fe3+2(Si2O7)(SiO4)(OH)2·H2O
島根県松江市美保関町北浦

島根半島に貫入した苦鉄質岩の多くは熱水変質作用を被っており、晶洞および熱水脈には低変成相に特徴的な鉱物が粗粒に結晶化する産状が観察される。パンペリー石族のフェロジュルゴルド石もその一つで、淡い草緑色の板状結晶として産出し、しばしば無色透明な板状結晶のトムソン沸石と共生する。日本ではパンペリー石族の鉱物は晶洞に産出してもルーズな結晶となる例が多いが、フェロジュルゴルド石の結晶は非常に端正な姿となっている。学名はシカゴ大学(アメリカ)のJulian R. Goldsmith(1918-1999)に因んでいる。

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灰トムソン沸石 / Thomsonite-Ca
灰トムソン沸石 / Thomsonite-Ca
島根県松江市美保関町北浦

灰トムソン沸石 / Thomsonite-Ca
岡山県高梁市備中町布賀鉱山

灰トムソン沸石 / Thomsonite-Ca
NaCa2Al5Si5O20·6-7H2O

トムソン沸石は数ある沸石の中でも最もシリコン(Si)に乏しく、アルミニウム(Al)に富むタイプの沸石で、玄武岩をはじめとした苦鉄質岩に伴われることが多い。島根県産の標本は古くから著名で、玄武岩の晶洞中にブドウ石(Prehnite)やバビントン石(Babingtonite)と共に産出する。岡山県産の標本はおそらくは非常に稀な産出で、石灰岩中の晶洞に現れた。板状結晶が典型的な姿であるが、しばしば放射状から球状に集合する。トムソン沸石にはカルシウム(Ca)およびストロンチウム(Sr)を主成分にする種が知られ、カルシウムを主成分にするトムソン沸石は灰トムソン沸石と呼ばれる。ルーツネームはGlasgow大学の化学者Thomas Thomson(1773-1852)に因む。

 Posted by at 8:28 AM

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