マクロ写真館

 

マクロ写真を掲載。
鉱物や合成結晶、そのほか目に付いたものなど。

最新の画像はここで紹介し、古くなったものはカテゴリーに入れる。

写真を使いたい方はhamane*までお知らせください。*@issp.u-tokyo.ac.jp
著作権はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの「表示—非営利—継承」を基本としています。

一覧へ戻る


フィアネル石 / Fianelite
フィアネル石 / Fianelite
フィアネル石 / Fianelite
Mn2+2V2O7·2H2O
埼玉県飯能市小松鉱山

フィアネル石はFianel鉱山(スイス)を模式地とし、産地に因んだ学名が与えられている。1995年に発見されたが、そこから今日まで世界を見渡しても産地は3箇所と非常に少ない。日本では小松鉱山が唯一の産地で、フィアネル石は菱マンガン鉱を伴って低品位の鉱石中に脈状に分布する。脈に沿って鉱石を割ると脂肪光沢のある橙赤色の皮膜としてフィアネル石が観察され、一部には板状~葉片状結晶の痕跡が見て取れる。

一覧へ戻る


フェロパンペリー石 / Pumpellyite-(Fe2+)
フェロパンペリー石 / Pumpellyite-(Fe2+)
フェロパンペリー石 / Pumpellyite-(Fe2+)
Ca2Fe2+Al2(Si2O7)(SiO4)(OH,O)2·H2O
埼玉県飯能市小松鉱山

パンペリー石はアメリカの地質学者であるRaphael Pumpelly(1837-1923)に敬意を表して命名された鉱物で、1923年に記載された。1973年からは化学組成に従った分類が提案され、学名に接尾語をつけて種を細分することになったが、分析なしにそれぞれを見分けることは難しい。写真の標本は埼玉県小松鉱山から産出したもので、赤鉄鉱を含む鉱石を石英と共に横切っている。分析したところ二価鉄(Fe2+)を主成分とするフェロパンペリー石であった。小松鉱山ではバナジウム(V)を主成分とするパンペリー石であるポッピ石(Poppiite)の産出があるが、そちらはほとんど真っ黒なのでフェロパンペリー石と混同することはないだろう。

一覧へ戻る


ポッピ石 / Poppiite
ポッピ石 / Poppiite
ポッピ石 / Poppiite
ポッピ石 / Poppiite
Ca2(V3+,Fe3+,Mg)V3+2(Si,Al)3(O,OH)14
埼玉県飯能市小松鉱山

ポッピ石はパンペリー石族の一員で、バナジウム(V)を主成分とする。世界的にも非常に稀産の鉱物であるが日本では2箇所で産出が知られる。そのうちの一つである埼玉県小松鉱山ではほとんど黒色にみえる脈で産出し、拡大するとそれぞれは深緑色の柱状結晶となっている。また写真の標本は微小な輝銅鉱を伴っており、それらの風化によって黄色のバナジン銅鉱(Volborthite)が周囲に生じている。また小松鉱山ではフェロパンペリー石も産出するが、そちらは緑鮮やかでポッピ石とは色味が異なる。ポッピ石の学名はモデナ・レッジョ・エミリア大学(イタリア)の鉱物学者であるLuciano Poppiへの献命となっている。

一覧へ戻る


フランシスカン石 / Franciscanite
フランシスカン石 / Franciscanite
フランシスカン石 / Franciscanite
Mn2+6(V5+□)(SiO4)2O3(OH)3
埼玉県飯能市小松鉱山

フランシスカン石はPennsylvania鉱山(アメリカ)から1985年に見出された鉱物で、鉱床が胚胎されるFranciscan層に因んで命名された。永らく原産地でしか産出が知られていなかったが、2007年になり日本でも産出が確認された。フランシスカン石の産出が確認されたのは埼玉県小松鉱山で、そこではバナジウムに富む鉱物が多く見つかっている。フランシスカン石は脂肪光沢の強い濃赤黒色の棒状結晶として、マンガン品位の低い珪質な鉱石を切る菱マンガン鉱に伴われる。

一覧へ戻る


オパール / Opal
オパール / Opal
オパール / Opal
SiO2・nH2O
高知県いの町加茂山

オパールには蛋白石という和名があり日本では玉子の白身のような色合いで産出することが多いが、まれに遊色を示すものがある。写真の標本は鉄・マンガン鉱石の石英脈に伴われて産出した青系統の遊色を示すオパールとなる。オパールはいくつかの鉱物や非晶質などの集合体であるため単独の鉱物ではないが、古くから知られているという理由で例外的に一つの鉱物種として認められている。学名の由来は諸説あるが定かではなく、古代ラテン語やサンスクリット語が起源になっている可能性が指摘されている。

一覧へ戻る


モルデン沸石 / Mordenite
モルデン沸石 / Mordenite
モルデン沸石 / Mordenite
(Na2,Ca,K2)4(Al8Si40)O96·28H2O
静岡県河津町やんだ

モルデン沸石は1864年に記載された古典的な沸石族の鉱物で、学名は発見地に由来する。カナダのニューブランズウィック州とノバスコシア州の間に位置するファンディ湾のMordenという地域からはじめに見出された。今となってはありふれた沸石で、日本でも静岡県河津町やんだのモルデン沸石は古くから知られており、凝灰角礫岩や玄武岩質溶岩の晶洞に毛~針状結晶の集合体が見られる。なお写真のモルデン沸石はカルシウム(Ca)を主成分とするが、天然にはカリウム(K)置換体のモルデン沸石が存在する可能性が合成実験などから示唆されている。

一覧へ戻る


メタスウィツアー石 / Metaswitzerite
メタスウィツアー石 / Metaswitzerite
メタスウィツアー石 / Metaswitzerite
Mn2+3(PO4)2·4H2O
埼玉県秩父市浦山広河原鉱山

メタスウィツアー石は4つの水分子をもつ鉱物として、はじめはスウィツアー石(Switzerite)の名前で記載された。しかし後になって、このスウィツアー石は7つの水分子をもつ鉱物が脱水して形成されたことが判明する。そこでオリジナルである7つの水分子をもつ鉱物をスウィツアー石と命名し、4つの水分子をもつ鉱物のほうは変質を意味する「メタ(meta)」の接頭語をつけてメタスウィツアー石と改名することが決まった。スウィツアー石→メタスウィツアー石への脱水は空気中で急速に進行する一方的な反応であり、メタスウィツアー石を水の中に入れてもスウィツアー石に戻らない。スウィツアー石の学名はスミソニアン博物館の George Shirley Switzer (1915-2008)に因んでいる。

一覧へ戻る


ラムベルグ鉱 / Rambergite
ラムベルグ鉱 / Rambergite
ラムベルグ鉱 / Rambergite
MnS
埼玉県秩父市浦山広河原鉱山

ラムベルグ鉱はアラバンド鉱と多形(同質異像)となる鉱物だが、アラバンド鉱がマンガン鉱床では普通の鉱物であることに対し、ラムベルグ鉱は非常に稀な鉱物である。日本では埼玉県広河原鉱山から2005年に見いだされた。オレンジ色の皮膜で産出することが多いが、晶洞には六角柱状の小さな結晶が認められる。学名は地球物理学者であるHans Ramberg(1917-1998)の業績をたたえて命名された。

一覧へ戻る


エモンス石 / Emmonsite
エモンス石 / Emmonsite
エモンス石 / Emmonsite
Fe3+2(Te4+O3)3·2H2O
静岡県下田市河津鉱山猿喰ヒ

エモンス石は鉄(Fe)とテルル(Te)の含水酸化物で、テルルを含む鉱石の風化で生成する。放射状に集合することが多いが、個々の結晶はルーズである場合がほとんどである。日本ではこれまで北海道手稲鉱山と静岡県河津鉱山で見いだされている。世界的には多くの産地が知られ、はじめはアリゾナ州のTombstone鉱区から見出され、地質学者のSamuel Franklin Emmons (1841-1911)に因んで命名され、1885年に記載された。

一覧へ戻る


バレンチン石 / Valentinite
バレンチン石 / Valentinite
バレンチン石 / Valentinite
Sb2O3
宮崎県西米良村天包山

バレンチン石はアンチモン(Sb)の酸化物で、アルジェリアでは主要な鉱石として採集されているが、通常は被膜もしくは微細な放射状集合として産出する。日本では宮崎県天包山からの標本がよく知られている。学名は元素としてのアンチモンの特性を記した15世紀の錬金術師であるBasilius Valentinusにちなんで命名され、1845年に記載された。しかしBasilius Valentinusという人物は実在しなかった可能性も指摘されている。

一覧へ戻る


塩基アルミナ石 / Felsőbányaite
塩基アルミナ石 / Felsőbányaite
塩基アルミナ石 / Felsőbányaite
Al4(SO4)(OH)10·4H2O
高知県土佐山桑尾

塩基アルミナ石(Felsőbányaite)は1853年にルーマニアのBaia Sprie鉱山から見出され、Baia Sprieの別名であるFelsőbányaにちなんで命名された。ところが1948年に同じ鉱物種が別名のBasaluminiteとして記載された。そこから長らく二つの名前で呼ばれる状態が続き、2006年になってようやくFelsőbányaiteの優先権が確定してBasaluminiteは抹消された。その影響は今でも続き、Basaluminiteの名称がいまだに使用されることがある。塩基アルミナ石は堆積岩の裂傷に普通にみられるが、微細なためある程度の集合体に成長しないと見落とされる。

一覧へ戻る


スカボロ石 / Scarbroite
スカボロ石 / Scarbroite
スカボロ石 / Scarbroite
Al5(CO3)(OH)13·5H2O
大分県佐伯市木浦鉱山

スカボロー石は1829年に見出された古典的な鉱物で、発見地のScarborough(イングランド)から命名された。原産地では白色の塊として産出する。日本では木浦鉱山において、エメリー鉱石の裂傷に絹糸光沢を持つ放射状の結晶集合体としてスカボロー石が産出する。個々の結晶は西洋剣のような形状をしている。

 Posted by at 8:28 AM

Sorry, the comment form is closed at this time.