物性研短期研究会「スーパーマターが拓く新量子現象」

プログラムを掲載しました: こちらからご覧ください

参加申込: Web上の登録は終了しました。当日受付も行っていますので、参加を希望される方は当日会場に直接お越しください。

ポスター発表をされる方へ

ポスターボードのサイズは 幅:0.85m x 高さ:1.15mです。このサイズにおさまるようポスターを準備してください。


趣旨

極低温で観測される超流動・超伝導のような創発的量子現象がもたらす概念は、 「対称性の自発的破れ」のように科学全体に通じる普遍性を持っています。普遍 的概念を生み出せる物質には、その内部に新しい「自由度」や「構造」を良く制 御したかたちで形成でき、かつそれらが特定の物理現象を純粋に発現できる、と いう共通した特徴があります。世話人らはそのような「物質の内部で量子現象を 生み出すモデル物質」を新たに「スーパーマター」(Supermatter)と呼ぶことを 提案します。「スーパーマター」は異なる結晶を重ねた周期物質を Superlattice(超格子)と呼ぶことから得た造語です。例えば、超流動・超伝導体 中の量子渦、周期ポテンシャル中の冷却原子気体やヘリウム、量子スピン液体物 質、超流動ヘリウム3の集団励起(ヒッグスモード)、パラメタを精密制御した励 起子ポラリトン凝縮体、などがスーパーマターの例として挙げられます。多様な 物質群に形成されるスーパーマターを開拓し探求することで、物理学における基 本的問題の解明と、新しい普遍的概念の構築への貢献が期待されます。

 この短期研究会は、国内の研究者によって独立に進展してきたスーパーマター 研究を、統合的に議論する初めての機会であり、スーパーマター研究の基本的視 点と将来の方向性を共有することを目的として開催します。上記研究分野からの 招待講演の他、一般講演・ポスター発表も募集しますので、皆さんの積極的な参 加を歓迎いたします。

 

世話人: 白濱 圭也(慶應義塾大学理工学部)、押川 正毅(物性研究所)、坪田誠(大阪市立大学大学院理学研究科)、奥田 雄一(東京工業大学大学院理工学 研究科)