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SSRL における銅酸化物高温超伝導体の研究とARPESビームラインの現状

日程 : 2019年8月6日(火) 2:00 pm 〜 場所 : 物性研究所本館6階 第一会議室 (A636) 講師 : 橋本 信 氏 所属 : SSRL, SLAC National Accelerator Laboratory 世話人 : 原田 慈久(63401)
e-mail: harada@issp.u-tokyo.ac.jp

放射光ARPESは銅酸化物高温超伝導体[1]を含む量子物質の電子状態の研究において大きな役割を果たしてきた。本セミナーではSSRLにおけるARPESビームラインでの最近の銅酸化物高温超伝導体の研究の進展を、Bi2212における特異な組性p=0.19に着目して報告する[2,3]。特に、電子格子相互作用と電子相関の相乗効果が超伝導転移温度を含む電子相図に与える影響、そして、不足領域で観測されているストレンジメタルの電子状態とその擬ギャップ終端組成付近おける予期せぬ振る舞いについて議論したい。また、数年前からユーザーに開放されている比較的新しいARPESビームラインをそこで行われている新たな試みも含めて紹介し、将来への展望も議論する。

 

[1] M. Hashimoto, et al., Nature Phys. 10, 483–495 (2014).

[2] Y. He*, M. Hashimoto*, et al., Science 362, 62 (2018).

[3] S. Chen*, M. Hashimoto*, et al., Science, under review.


(公開日: 2019年07月19日)