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時間分解顕微光電子分光による有機ナノ薄膜表面・界面の電子ダイナミクス計測

日程 : 2018年6月19日(火) 16:00 - 17:00 場所 : 物性研究所本館6階 第一会議室 (A636) 講師 : 渋田 昌弘 所属 : 慶應義塾大学理工学研究科慶應義塾基礎科学・基盤工学インスティテュート 世話人 : 松田 巌 (63402)
e-mail: imatsuda@issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

機能性有機分子薄膜を用いた太陽電池, 電界効果トランジスタ等の電子デバイスは, 低コスト, 軽量, フレキシブルな次世代エレクトロニクス・スピントロニクスの基盤技術として幅広く研究が行われている. 有機薄膜あるいは基板-有機薄膜界面において, エネルギー, 時間, 空間すべての次元で高精度な手法により電子物性を明らかにすることは, 機能性の起源である電荷注入, 電荷分離, 再結合などの素過程を原理から理解し, 機能を先鋭化する上で極めて重要な課題である. 本研究では, 代表的な機能性有機分子であるフラーレン(C60)の蒸着薄膜[1,2]や, 簡便な溶液プロセスで機能性秩序膜を構築できる化学修飾アルカンチオール自己組織化単分子膜[3]などを対象とし, キャリアー(電子)の通り道となる非占有準位の局所分光と励起電子のダイナミクス計測を自ら開発した時間分解顕微光電子分光を駆使することで達成した. セミナーでは上記の研究成果を紹介するとともに, これまでに得られた知見から,“柔らかい”有機分子を対象にした時間分解顕微光電子分光では, 非破壊で分子の電子準位を選択的に光励起することが重要であり, 紫外・可視光領域にわたる幅広い波長可変性(200-700 nm)を備えた高繰り返し(>1 MHz)フェムト秒光源の構築が不可欠であることを併せて紹介する。
文献
[1] M. Shibuta, et al., Sci. Rep. 6, 35853 (2016).
[2] M. Shibuta, et al., Appl. Phys. Lett. 109, 203111 (2016).                    
[3] M. Shibuta, et al., ACS Nano 11, 4307 (2017).


(公開日: 2018年06月05日)