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層状結晶性有機半導体を用いた塗布型薄膜トランジスタ

日程 : 2021年8月27日(金) 11:00 am - 12:00 pm 場所 : オンライン 講師 : 東野 寿樹 所属 : 産業技術総合研究所 電子光基礎技術研究部門 世話人 : 森 初果 (63201)
e-mail: hmori@issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

有機エレクトロニクス材料は,溶媒適合性や自己組織性といった,有機分子ならではのユニークな特徴をもっています.そのような特徴を活かして,溶液を用いて常温常圧下で電子光デバイスを生産する印刷技術が,「プリンテッドエレクトロニクス」のコンセプトのもとに開発されています.これらデバイスの基本回路素子として期待される有機薄膜トランジスタの高性能化に向けた重要なポイントは,それを構築する半導体材料が,効率的なキャリア輸送に最適な2次元分子配列を自己組織的に構築する「層状結晶性」を有することです.我々の研究グループでは,これまで,π電子骨格(πコア)に比較的長いアルキル鎖を導入した棒状有機化合物群の開発を通して,その優れた層状結晶性をもたらす構造的起源の理解に向けて研究に取り組むとともに[1-3],それら層状材料を活用した塗布プロセスの開発に取り組んできました[4,5].本セミナーでは,このような塗布型有機半導体を用いて高性能な有機薄膜トランジスタを開発するための最近の研究について紹介します.

[1] T. Higashino et al., CrystEngComm 2020, 22, 3618–3626.
[2] S. Inoue et al., Chem. Sci. 2020, 11, 12493–12505.
[3] T. Higashino et al., Chem. Mater. in press.
[4] T. Higashino et al., Chem. Lett. 2020, 49, 1302–1305.
[5] G. Kitahara et al., Sci. Adv. 2020, 6, eabc8847.

参加をご希望の方は、下記googleフォームよりご登録ください。
https://forms.gle/xAbHaiXYKSdJzgq69


(公開日: 2021年08月16日)