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コンピュータ将棋で学ぶ物理学のゲームAIへの応用

日程 : 2019年1月28日(月) 4:00 pm - 5:00 pm 場所 : 物性研究所本館6階 大講義室(A632) *開催場所を変更しました 講師 : 澤田 亮人 氏 所属 : NEC システムプラットフォーム研究所 世話人 : 加藤 岳生, 阪野 塁
e-mail: sakano@issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

近年、強化学習をベースとしたシンプルで汎用性の高いゲームAIの学習方法が確立され、囲碁や将棋を含む様々なマインドスポーツでの応用例が報告されている。強化学習はそのシンプルさ故に一見成熟した技術に見えるが、その最適化や汎用化には様々な技術的な課題が残っている。例えば、学習における教師データの質と量のトレードオフや、各種学習条件の調整を限られた計算資源でいかに効率的に行うかや、より強いAIをつくるためにどこを調整するべきかは、ゲームの性質によるところが大きい。こうした問題はAIの出来に非常に大きな影響をもたらす一方で、論文やプレスリリースでは埋もれてしまいがちである。

そこで、本公演では将棋AIの黎明期から現在に至るまで開発者が勝つためにどういった努力をしてきたか、その過程で数理物理に対する知見がどのように活用されてきたかを紹介する。具体的には以下の項目を扱う。

・BonanzaからAlphaZeroまでのコンピュータ将棋の進化の歴史
・確率モデルと強化学習
・量子モンテカルロ法と並列化
・量子焼きなましと定跡の最適化
・汎関数微分と時間配分の最適化
・ゲームAIのこれから

学外、一般の方の聴講も歓迎いたします。登録、予約等は不要です。
当日、直接会場までお越しください。


(公開日: 2019年01月16日)