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コニカルらせん磁性体におけるマルチフェロイックドメイン制御

日程 : 2017年12月15日(金) 4:00 pm - 5:00 pm 場所 : 物性研究所本館6階 第5セミナー室 (A615) 講師 : 木村 剛 氏 所属 : 東京大学新領域創成科学研究科 世話人 : 赤井 久純 ((ex.63493))
e-mail: akai@issp.u-tokyo.ac.jp
講演言語 : 日本語

 コニカルらせん磁気構造を持つマルチフェロイクスにおいては,ときに自発分極と自発磁化が共存し,磁化の反転に伴って自発分極が反転するといった稀有な電気磁気結合が発現する。本講演では,コニカルらせん磁気構造を示すマルチフェロイクスとして六方晶フェライトBa1.3Sr0.7CoZnFe11AlO22,オリビン型Mn酸化物Mn2GeO4などを取り上げ,円偏光共鳴軟X線回折や偏極中性子線回折測定により明らかとなったマルチフェロイックドメインの実空間分布やその外場応答に関しての結果を紹介し,コニカルらせん磁性体における多様なドメイン(強磁性・強誘電・磁気らせん・180°反強磁性ドメイン等)のスイッチに起因する電気磁気結合に関して議論する。本講演の内容は,上田大貴(阪大基礎工),田中良和(理研Spring-8センター),本田孝志(KEK物構研)J.S. White (PSI), M. Kenzelmann (PSI)らとの共同研究によるものである。

[1] H. Ueda, Y. Tanaka, H. Nakajima, S. Mori, K. Ohta, K. Haruki,
S. Hirose, Y. Wakabayashi and T. Kimura, Appl. Phys. Lett. 109, 182902 (2016).

[2] T. Honda, J. S. White, A. B. Harris, L. C. Chapon, A. Fennell,
B. Roessli, O. Zaharko, Y. Murakami, M. Kenzelmann, and T. Kimura,
Nat. Commun. 8, 15457 (2017).


(公開日: 2017年12月01日)