ISSP - The institute for Solid State Physics

Seminar
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[物性研談話会]
光子を用いた量子情報科学と量子計測
日程 : 2017年7月27日(木) 14:00 - 15:00 場所 : 物性研究所本館6階 大講義室(A632) 講師 : 竹内 繁樹 教授 所属 : 京都大学大学院工学研究科 世話人 : 長谷川 幸雄 ・ 杉野 修講演言語 : 日本語

量子重ね合わせ状態や、不確定性原理、量子もつれ(Quantum Entanglement)といった、量子力学の本質的な性質を利用した新たな機能の実現をめざす、量子情報科学が近年急速に進展している[1,2]。また、その応用の一つとして、量子計測が最近注目されている。広範に利用される光計測との関連から非常に重要である「光子を用いた量子計測」においては、光子間の量子もつれが重要な役割を担う。
本講演では、まず光量子回路について、2光子量子干渉を用いたゲート素子、それらを組み合わせて構築した「量子もつれフィルター[3]」、「量子制御スワップゲート[4]」などの研究を紹介する。次に、光子を用いた量子計測について、量子もつれ光を用いた高感度位相差計測[5]を応用した「量子もつれ顕微鏡[6]」、および量子光を利用した光コヒーレンストモグラフィ(OCT)[7]に関する最近の研究成果を紹介する。また、光ファイバの一部を光の波長以下にまで引き延ばしたナノ光ファイバへの微小共振器を組み込み、それと単一発光体を集積化した高効率単一光子源[8]や、低次元半導体中の結晶欠陥などの新規単一光子源などの研究[9]を紹介する。
これらの研究の一部は、JST-CRESTならびに科学研究費の支援を受けた。

[1] 竹内繁樹、日本物理学会誌、vol. 69, No. 12, 853 (2014).
[2] S. Takeuchi, Jpn. J. Appl. Phys. vol. 53, 030101 (2014).
[3] R. Okamoto et. al., Science, vol. 323, 483 (2009).
[4] T. Ono et. al., Scientific Reports, vol. 7, 45353 (2017)
[5] T. Nagata et. al., Science, vol. 316, 726, (2007).
[6] T. Ono, R. Okamoto, and S. Takeuchi, Nature Communications, vol. 4, 2426 (2013).
[7] M. Okano, et. al., Scientific Reports vol. 5, 18042 (2015).
[8] A. W. Schell et. al., Scientific Reports vol. 5, 9619 (2015)
[9]A. W. Schell et. al., ACS Photonics, vol. 4 , 761 (2017).


(公開日: 2017年07月03日)