ISSP - The institute for Solid State Physics

Organization
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瀧川研究室
教授
瀧川 仁
助教
吉田 誠
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核磁気共鳴法(NMR)を主な実験手段として、固体内の強い電子間相互作用に起因する現象を研究している。強相関電子系では、超伝導、強(反強)磁性、電荷秩序、軌道秩序といった多彩な秩序状態が拮抗しており、磁場・圧力などの外的条件を変えることでこれらの間の量子相転移が起こり得る。原子核は固有の磁気モーメントや電気四重極モーメントを持っており、これらは周囲の電子が作る磁場や電場勾配を感じている。このためNMRは、固体内電子のスピン、電荷、軌道などの自由度が絡み合って現れる特異な秩序状態や揺らぎの性質を、ミクロに探る有力な実験手段となる。我々は色々な特色を持つパルスNMR測定装置を整備し、低温・強磁場・高圧などの外的環境条件と組み合わせて、遷移金属化合物、希土類化合物や有機固体を対象とした研究を行っている。

当研究室で開発された対向アンビル型NMR用高圧力セルが、試料回転用2軸ゴニオメータにセットされたところ。対向アンビルを用いたコンパクトなセルでありながら、約7mm3の試料体積に10万気圧以上の高圧を発生することができる。液化アルゴンを封入して圧力媒体として用いることにより、静水圧性の良い圧力環境が得られる。超伝導マグネット中で単結晶試料を任意の方向に向けることにより、高圧下でも精密な角度分解NMRスペクトルが得られる。
5.7万気圧の高圧下における鉄ヒ素系化合物SrFe2As275As原子核のNMRスペクトル。常伝導常磁性領域(28K)では一本の中心共鳴線と四重極分裂した2本の共鳴線が観測される。低温(4.2K)では、これらの3本の共鳴線が反強磁性秩序によってそれぞれ2本ずつに分裂したスペクトル(AF)と、反強磁性の内部磁場が発生せずに分裂しないスペクトル(SC)が共存する。核磁気緩和率の測定から後者は超伝導状態にあることが分かる。

Research Subject

  1. 低次元、フラストレート・スピン系のダイナミクスと量子相転移
  2. 特異な超伝導体
  3. 強相関電子系における電荷・軌道・多極子の秩序と揺らぎ
  4. 磁性有機伝導体におけるスピンと電荷のダイナミクス