ISSP - The institute for Solid State Physics

Organization
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榊原研究室
教授
榊原 俊郎
助教
橘高 俊一郎
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物質の示す磁気現象は広い温度範囲にわたっている。その中で重い電子系などある種の物質系では1ケルビンよりも遙かに低い温度領域で興味深い性質を示す場合がある。このような温度領域では通常の磁気測定手段を適用することが困難なため未開拓の課題も多く、新しい物性現象が期待される。当研究室ではこのような低い特性温度を持つ様々な物質系の磁気物性の研究を行っている。 具体的にはf電子化合物や重い電子系、量子スピン系およびフラストレートスピン系などが研究対象で、磁化や比熱測定を主な実験手段として研究している。この目的のために、我々は30ミリケルビンの極低温まで磁化測定が可能な高感度の磁力計や、異方的超伝導体のギャップ構造の特定に有効な角度分解の磁場中比熱測定装置など、独自の装置開発も行っている。

遍歴電子イジング強磁性体URhGeの磁場温度相図。(a)は概略図で、キュリー温度は磁化困難軸(b軸)方向の磁場Hbによって制御される。量子相転移点近傍(Hb〜12T)で一次相転移を示す。(b)は磁化測定結果から量子相転移近傍の相図を可視化したもの。磁化容易軸(c軸)方向の磁場Hcに対して、一次の相転移はウィング状に広がり、4K付近にある三重臨界点TCPで閉じる。また、T=0の平面上にはウィング量子臨界点(QWCP)が存在する。

研究テーマ

  1. 重い電子化合物の磁性と超伝導
  2. f電子化合物の多極子自由度に由来する秩序と揺らぎ
  3. フラストレート磁性体の磁化過程
  4. 量子スピン系の基底状態