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第1回物性研究所・所長賞の受賞者が決まりました。


  東京大学物性研究所では、研究の一層の発展と、より明るい快適な研究・職場環境が創られることを願って、2つの所長賞を創設しました。「ISSP学術奨励賞」は独創的な研究、学術業績により学術の発展に貢献した若手研究者を対象とし、また「ISSP柏賞」は技術開発、社会活動等により物性研究所の発展に顕著な功績のあった全構成員を対象として、所内の選考委員会により選出され、顕彰されます。

  本年度は数多くの候補者の中から次の2名の方が選ばれ、3月24日の授与式でメダルが贈られることになりました。



ISSP学術奨励賞
井澤公一氏(新物質部門松田研究室助手)

 強相関電子系で実現する超伝導についてはBCS型の超伝導とは異なる新しいタイプの超伝導では無いかとの期待がありますが、高温超伝導体以外ではそれが確立されたと言える例はありませんでした。井澤氏は極低温で熱伝導を様々な磁場方向で測定することにより、超伝導ギャップのノード構造を決定する方法を開発しました。それにもとづき、CeCoIn5をはじめとする重い電子系超伝導体や有機超伝導体において、ギャップのノード構造を決定することに本質的な貢献をしました。

ISSP柏賞
今井忠雄氏(ガラス工作室非常勤職員)

 今井氏は、丹精を込めた菊、さつき、蘭などを四季折々に物性研の各所に飾るなど、その美化に勤められました。特に、秋の一般公開時における見事な菊の展示は柏キャンパス一般公開に欠かせないものになりつつあります。これら今井氏の社会的活動における物性研究所に対する貢献は、ISSP柏賞にふさわしいものであります。

(公開日: 2004年03月24日)