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第6回ISSP学術奨励賞・ISSP柏賞

ISSP学術奨励賞

木村崇 (ナノスケール物性研究部門 元助教)

「純スピン流の生成および操作手法に関する研究」

固体中の電子の電荷とスピンの両方を利用、応用する研究分野をスピントロニクスと呼び、代表的な物理現象として巨大磁気抵抗効果やスピントランスファー現象があります。木村氏は、これらの現象と密接に関わるスピン流(スピン角運動量の流れ)の研究に世界でも早くから取り組み、電流を伴わない純スピン流を銅や銀などの非磁性体中に定常的に顕在化させその流れを操る独自の手法を開拓しました。この技術を用いて、純スピン流を用いたスピン注入磁化反転の検証実験、スピン流の偏極ベクトルの電気的制御や白金の室温スピンホール効果の実験に世界に先駆けて成功しました。これらの成果は次世代磁気記録素子あるいは論理素子への応用が期待されます。

ISSP柏賞

金井輝人氏(先端分光研究部門 技術専門職員)
大澤悦子氏(柏地区人事・労務グループ 元専門員)

物性研究所安全衛生管理体制の確立とその運営

国立大学の独立行政法人化にともない、国家公務員法に代わり労働基準法及び労働安全衛生法が適用されることとなった。物性研でも労働者および学生の安全衛生管理体制の確立が急務となり、安全衛生管理室が設置された。ここではすべてが手探り状態であったことは言うまでもない。金井輝人氏と大澤悦子氏の多大な努力と人並みならぬ尽力により、安全管理室の業務は軌道に乗りスーズな運営が可能となった。その大きな貢献に対してISSP柏賞が授与された。


左から 木村崇 氏、家 所長、金井輝人 氏、大澤悦子 氏

(公開日: 2009年03月11日)