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毛利信男東大名誉教授(元物性研所員)が2010年度日本高圧力学会賞を受賞

毛利信男名誉教授

 極限環境物性研究部門元所員で東大名誉教授の毛利信男先生が、2010年度の日本高圧力学会賞を受賞されました。この賞は日本高圧力学会から毎年1名、「高圧力の科学・技術の進歩に貢献し,内外から高い評価を受ける顕著な研究成果を挙げた者」に授与されるもので、対象となった研究業績は「低温・超高圧発生技術の確立とその物性研究への応用」です。毛利先生は物性研時代に長年、キュービックアンビル型の低温・超高圧発生装置の開発を進めてこられ、それまで物性研究に広く使われていたクランプ型高圧装置に比して圧力限界を大きく拡大すると共に静水圧性も向上させて、物性研究の細かい議論にも耐えられる精密なデータを取得することに成功されました。その装置を用いて多くの酸化物超伝導体や有機超伝導体を研究し、その物性の圧力変化を明らかにして、強相関物質系の理解に大きく貢献されました。また開発された装置はその後国内の多くの研究機関にも導入され、これらの業績が高く評価されたものです。なお表彰式と記念講演は、2010年11月に仙台で開催された第50回高圧討論会において行われました。

http://www.highpressure.jp/activity/award/2010.shtml

(公開日: 2011年01月20日)