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大道英二助手、三浦奨励賞を受賞

大道英二氏
大道英二氏

物性研究所極限環境物性研究部門の大道英二助手が、第1回三浦奨励賞を受賞されました。三浦奨励賞は、平成15年に物性研究所を定年退官された三浦登名誉教授の貴重な御寄付により、強磁場中物性測定や強磁場発生に関する技術開発において優れた業績をあげた若手研究者に対し「強磁場フォーラム」が授与する賞で、今回はその第1回目に当たります。

大道助手はこれまで、半導体圧力センサーを利用したファラデー法磁化測定やFMラジオ復調ICを利用した表面インピーダンス測定など、斬新でユニークな発想によりパルス強磁場下での新しい高感度計測技術の開発に尽力してきました。今回の受賞は「マイクロカンチレバーを用いたパルス強磁場中磁気トルク測定法の開発」に対して与えられたものです。これは原子間力顕微鏡用に市販されている抵抗検知型カンチレバーを流用する方法で、従来のトルク実験専用のカンチレバーに比べ固有周波数が非常に高く、短時間で磁場掃引を行うパルス強磁場でも利用できる高感度測定技術です。さらに誰でも入手可能な市販カンチレバーを用いて、簡単な電気抵抗測定により、マイクログラム以下の微小試料の磁気トルク測定が可能となる手軽な技術でもあるため、現在では定常磁場・パルス磁場を問わず国内・国外の多くの研究者によって利用されています。

(公開日: 2005年11月22日)