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チョコレイト・サイエンスを川崎市、和歌山で実施

チョコレートを教材に、結晶形の違いによる性質の違いを体験するプログラム「チョコレイト・サイエンス」を、2月7日に神奈川県の川崎市犬蔵中学校で、2月21日に和歌山信愛中学校高等学校で実施しました。

チョコレートは、ココアバターの結晶でできており、噛んだ時のパキッというスナップ性、口に含んだ後の滑らかな口どけは、この結晶によって特徴づけられます。実習では、4人程度のグループに分かれ、溶かしたチョコレートをそのまま型に入れて冷やし固める「単純冷却」と、25-26℃に冷やして31-32℃に再び温めてから冷やし固める「テンパリング」の2種類を作り分けました。それぞれ作ったチョコレートを観察・試食して、グラフにプロットし、結果をシェアました。同様の方法で作成したチョコレートの測定結果から、Ⅰ型〜Ⅴ型結晶のどの結晶を作ったのか、それらの融点の違いが、実際に指先や口どけによって感じる融点の違いと一致すると、皆さん納得。そして食感だけでなく、甘みやフレーバーの感じ方も変わることに驚きます。

犬蔵中学校では、川崎市の若手を中心とした理科教員を対象に行いました。チョコレートの奥深さ、結晶の違いを自身で体験するだけでなく、授業で実施できるか、授業に活かすにはどうしたら良いか、という視点での意見もありました。

チョコサイ@川崎

参加された理科教員の皆さん
チョコサイ@川崎

見た目の違いを観察

和歌山信愛中学校高等学校では、中学1〜3年生の科学部と家庭科部の合同で行いました。作り分けによる違いを、五感を使って調べた後、測定データを見ることで、より理解が深まります。「甘さなどいろいろ変化するのがびっくりしました」や「科学が食品開発にどのように生かされているのかが分かった」などの感想がありました。また、このイベントを通して、ほぼ全員が、物理や科学に対して、「より興味が湧いた」、「より身近になった」と回答しました。

チョコサイ

先生も一緒に!チョコを溶かします
チョコサイ

温度を測りながらって、実は難しい
チョコサイ

お楽しみの試食の前に、観察ポイントの説明。試食も実験のうち!
チョコサイ

結果は、明らかな傾向が表れました

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月に予定されていたチョコレイト・サイエンスは中止となりました。

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(公開日: 2020年03月02日)