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研究内容

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ストライプ秩序

中性子散乱は高温超伝導銅酸化物や遷移金属酸化物などでみられる電荷のストライプ的な秩序の様子を観測することができます。吉沢研究室では、中性子散乱の特長を生かして、様々な遷移金属酸化物の電荷秩序が生じる超格子反射の研究を行っています。右の図は、高温超伝導銅酸化物と同じ結晶構造を持つNi酸化物の示す電荷が1次元的に整列するストライプ秩序と呼ばれる電荷秩序の様子を電荷(実際にはホール)の濃度の関数として調べた相図を示したもので、ホール濃度が増すとストライプ秩序の間隔や秩序の形成される温度が敏感に変化します。

下図はMn酸化物で観測されるストライプ的な秩序を模式的に示したものです。

マンガン酸化物の示す多彩な軌道スピン秩序

Mn酸化物では、d電子の軌道が様々な向きに整列する軌道秩序を示します。中性子回折実験では、どのような軌道秩序が形成されているかを観測することができます。

磁束格子

強磁性と共存する超伝導の示す磁束格子の研究ErNi2B2Cは、世界で初めて超伝導が強磁性と共存することが確認された物質です。左の絵は、超伝導相で形成された磁束格子が作る磁気ブラッグ反射の像で、物性研究所の中性子小角散乱装置を用いて観測されたものです。(左上から順に T = 5, 4, 3, 2K と温度を下げて測定したもの)この物質では超伝導強磁性相(2K)で、外部磁場をゼロにしても左のような磁束格子が観測され、それを「自己誘起磁束格子」と呼びます。