B4Cアテニュエイタ

 SANS-Uのアテニュエイタシステムは、従来のアクリル板からB4Cフィルム積層物に交換しました(2010. 7. 18)。
アクリル板の場合、水素による多重散乱で強度減衰をおこなうため、周囲に中性子をまき散らし遮蔽体の外でもモニタカウントがあがってしまいます。
これに対して、今回更新したB4Cフィルムの場合、中性子の吸収により強度減衰を行うので、中性子が飛び散らず本来の減衰板の役目を果たすこと、薄いフィルムの積層物なので透過率の調整が可能という利点があります。
新旧アテニュエイタの整合性を保つ観点から、アクリル板でもB4Cフィルム積層物でも減衰率が同じになるようにB4Cフィルム積層物の厚さを調整しています。
その透過率は以下の通りです。

Transmission (λ = 7Å) : 12 films = 0.162, 20 films = 0.0477, 28 films = 0.0144

 旧・アクリル板と新・B4Cフィルムの透過率を、以下の図に示します。