集光系用大口径サンプルセル(太鼓型)について(2010.3.27)

集光型SANSでは、集光光学系(物質レンズ)を活用し、従来よりも大きなビーム(φ15mm)を照射することで、分解能を維持しつつ、入射強度を従来と比較して約3倍程度増大、または観測限界(Qmin)を向上することができます。もしφ15mmのビームを照射できる試料量(試料サイズは約φ22mm x 厚み)をご用意できるようでしたら、集光型SANSの活用をご検討頂ければ幸いに存じます。活用される場合、下の写真にある試料セルをお貸しできると思います。試料厚みはOリングを選択することで、0.5mm~5mmの範囲で変えることができます。

SANS-Uでは原則として、セルはユーザーが用意することになっています。ただし、集光型SANSを活用する場合に限り、必要に応じて、当面、柴山研のセルを貸し出します。ただし、
・持ち帰り厳禁、実験後直ちに洗浄。
・集光型SANSを使用する。
・研究成果には必ず原子力イニシアティブに対する謝辞をつける。
が条件です。また、貸し出しできるセルは最大10セットです。

将来的には、ユーザーの方でセルを自前で用意していただきます。ご参考までに、柴山研製作のSANS-U-集光型SANS用セルの写真および図面です。1個4~5万円程度です。

また所有するOリングおよび石英ガラスの情報は以下の通りです。
自前でOリングおよび石英ガラスを用意していただく場合には以下を参照してください。

Oリング規格:
 1)試料厚み1mm用
    ・規格:S22(線径1.5mm、外径φ24.5mm)
 2)試料厚み2mm用
    ・規格:P20(線径2.4mm、外径φ24.6mm)
シリコン製の場合、S22:単価70円、P20:単価30円です。

石英板:
 1)外径:φ25mm(マイナス公差(-0.0mm、+0.1mm)にする。)
 2)厚み:1.5mm
 3)単価:10枚購入時1,500円、30枚購入時600円、50枚購入時400円

SANSNewCell

セルホルダー図面