マクロ写真館

 

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マン鉄柘榴石 / Calderite
マン鉄石榴石 / Calderite
Garnet composition from Sanpo mine
マン鉄石榴石 / Calderite
Mn2+3Fe3+2(SiO4)3
愛媛県伊予市中山町三宝鉱山

マン鉄石榴石は二価マンガン(Mn2+)と三価鉄(Fe3+)というきわめて普通の元素を主成分としながらも世界的にその産出は稀と言える。日本では愛媛県三宝鉱山から産出した記録がある[1]が、日本産鉱物種には引用されていない(2019年3月時点)。そこで写真の標本について調べてみたところ、灰鉄石榴石(Andradite)-マン鉄石榴石(Calderite)-マンバン石榴石(Spessartine)の領域で分析値が集中し、確かにマン鉄石榴石が含まれていることが確認できた。マン鉄石榴石の学名は地質学者のJames Calderに因んでいる。ただし当初は定義が不十分なインド産の石榴石の呼称に過ぎず、いったんは鉱物名のリストから消滅したが、ナミビア産の石榴石の研究によって改めて存在が確認されたという経緯がある。

[1]森岡北水, 皆川鉄雄(1998) 四国の広域変成鉄・マンガン鉱床産garnetの固溶関係. 日本鉱物学会年会講演要旨集,P86.

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ボーレライネン石 / Vuorelainenite
ボーレライネン石 / Vuorelainenite
ボーレライネン石 / Vuorelainenite
ボーレライネン石 / Vuorelainenite
ボーレライネン石 / Vuorelainenite
Mn2+V3+2O4
愛媛県西条市丹原町鞍瀬鉱山

ボーレライネン石はスピネル超族の一種で、鉱物種としてのガラクス石から見てアルミニウム(Al)をバナジウム(V3+)に置き換えた鉱物に該当する。日本では愛媛県鞍瀬鉱山において緑色の桃井石榴石に伴われて黒色の微細粒として産出し、稀には典型的な三角形の面が見えることがある(上写真)。この産地では石墨も産出するため破断面での肉眼鑑定は困難だが、研磨面や反射顕微鏡下ではその存在を明瞭に認識することができる(中・下写真)。鞍瀬鉱山のボーレライネン石はほとんど端成分の組成となっていた。学名はフィンランドの岩石学者であるYrjö Vuorelainen (1922 – 1988)に因んでいる。

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ガラクス石 / Galaxite
ガラクス石 / Galaxite
ガラクス石 / Galaxite
ガラクス石 / Galaxite
MnAl2O4
三重県大山田村山田鉱山

ガラクス石はスピネル超族の一種で、鉱物種としてのスピネルから見てマグネシウム(Mg)をマンガン(Mn)に置き換えた鉱物になる。マンガン鉱床では普遍的に存在する鉱物ではあるが、通常はあまりに微細であるためその結晶を目にする機会はほとんど無い。山田鉱山では、黒色のアラバンド鉱に埋没する透明感のある飴色の結晶としてガラクス石を見つけることができる。切断面ではその存在はよりわかりやすい。学名はGalax(アメリカバージニア州)という地名に因んで命名されたが、その地名は植物の名前が由来となっている。

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スピネル / Spinel
スピネル / Spinel
スピネル / Spinel
MgAl2O4
岐阜県揖斐川町春日鉱山

スピネルは最初の産出地がもはやわからないくらい古典的な鉱物であるが、その学名は1779年に「小さく尖っている」という意味を持つラテン語に因んで命名された。しばしば赤色を示すことからルビーと間違えられることが多い。写真のスピネルはほとんど純粋なMgAl2O4で、この場合だと無色透明な結晶となる。スピネル構造は多彩な元素を収容でき、2019年3月の時点でで56種がスピネル超族としてまとめられている。

 Posted by at 8:28 AM

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